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ドローン業界ニュース
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2022-04-30
NICT、ドローン同士の直接通信による自動飛行に成功
情報通信研究機構(NICT)は4月11日、ドローン同士がそれぞれの位置情報などを地上の操縦者やネットワークを経由せずに直接通信するシステムを開発したことを発表した。 同システムを応用して、先導するドローンに3機のドローンが一定の間隔を保って追従し、編隊飛行させる群飛行技術、同一の空域に4機のドローンが飛行しても自律的に相互の接近を回避するシステムの実証実験に成功した。 近年、幅広い分野で活用されるドローンだが、国の規制緩和も進んでおり今年度中には、レベル4と言われる有人地帯上空での目視外飛行も可能になる。 今回NICTは、ドローン同士が特定小電力無線局である920メガヘルツ(MHz)帯の電波を使って相互にブロードキャスト通信を行いGNSS(全球測位衛星システム)で得られた位置情報を共有する「機体間通信システム」を開発。これを各ドローン上で飛行制御装置に接続することにより、ドローン同士が相互に連携することを可能にした。 そして同システムに、「先導するドローンに対して他のドローンが自動で追従する群飛行」や「自律的な接近回避」のための飛行制御アルゴリズムを組み込んで、それぞれ4機での群飛行および接近回避の飛行試験に世界で初めて成功したという。 また同システムは、ドローン間だけでなく、ドローンと有人ヘリコプターの間でも利用できる。NICTは、数キロメートルの距離を隔ててヘリコプターが接近した場合に、ドローンが自律的な接近回避をすることが可能になることも実証した。 これらの技術によって、今後混雑が予想される上空での効率的なドローンの活用が可能となり、物流、農業、点検、防災といった様々なシーンでの活用が期待される。同機構は、さらに多くのドローンが同一の空域内を飛行する場合に対応した通信制御方式や飛行制御方式についての検討や、飛行する環境に応じた編隊の隊形にするなどの群飛行技術や通信技術の高度化を進め、同方式の実用化を目指していく考えだ。コメント 近年、ドローンの安全性が上がってきたことにより事故件数が平成30年度は144件。それに対し令和元年は83件、令和2年は70件と減ってはいますが、まだまだ事故が無くならないのが現状です。 事故原因の一つとして操縦者のスキル不足が挙げられますが、今回開発された「機体間通信システム」の応用によって自律的な接近回避が可能になり、スキル不足により起きるドローンの衝突事故の減少に繋がると思います。 更に、「先導するドローンに対して他のドローンが自動で追従する群飛行」の試験が成功したことによって、1人で複数のドローンの操縦が可能になれば、今後、運送業など人手不足で苦しむ業界の問題解決に繋がるかと思います。 -
2022-03-31
近畿大学、ドコモ、5G活用し水中ドローンによる養殖マグロ状態監視の実証実験を実施
2022年3月30日、近畿大学、NTTドコモ(以下、ドコモ)は、5Gを活用した水中ドローンによる完全養殖クロマグロの状態監視を目的に、近畿大学水産研究所 大島実験場のいけす内の映像をリアルタイム伝送し、同時に近畿大学 東大阪キャンパスから水中ドローンの遠隔操作を行う実証実験を同日実施すると発表した。マグロの状態監視における水中ドローンの性能や映像伝送および遠隔操作システムの有用性を検証する。【検証項目】・水中ドローンによる撮影映像のリアルタイム伝送・いけす内の水中ドローンの遠隔操作・水中ドローンで撮影した4K映像のアーカイブ共有 同実証は、2020年に近畿大学、日本電信電話(NTT)、ドコモ、西日本電信電話(NTT西日本)、NTTデータの5者で締結した「5Gの推進、「スマートシティ・スマートキャンパス」創造に関する包括連携協定」の取り組みの一環となる。 具体的には5Gの低遅延通信を活用し、水中ドローンで撮影した映像をライブ中継機を通して陸上へリアルタイムで伝送する。近畿大学水産研究所 大島実験場(和歌山県串本町)のいけすから100km以上離れた近畿大学 東大阪キャンパス(大阪府東大阪市)に伝送された映像を水産研究所職員が確認し、現場の操縦者に作業内容や撮影ポイントの指示を行うほか、水中ドローンを遠隔から操作していけす内の状態を把握する。また、水中ドローンでマグロやいけすを撮影するほか、取り付けたアームでいけす内に沈んでいる死亡魚を回収する。 水中ドローンで撮影した映像は、ドコモのクラウドサービス「docomo sky Cloud」にアップロードすることで、多拠点から高精細映像を閲覧できる。※「docomo sky Cloud」 ドローンの飛行準備からデータアップロード、レポート作成、AIによる解析まで、クラウド上でトータルに一元管理できる、ドローン業務に特化したクラウド型のドローンプラットフォーム。誰でも簡単にワンストップで行えるプラットフォームで、さまざまな領域でドローンのビジネス活用をサポート。 マグロの養殖においていけす内の状態監視は、マグロの品質や水揚げ量を大きく左右する。これまではダイバーが水中に潜っていけすの状態や水質、マグロの健康状態の確認や死亡魚の回収を行っており、作業者の負担が大きく安全性にも課題があった。 同実証では水中ドローンと映像伝送および遠隔操作システムを活用して、作業者が遠隔地から指示を出したり、ダイバーが水中で行う作業を代替したりすることで、作業効率化や生産性、安全性の向上が期待できる。 -
2022-02-28
東京初、隅田川上空で「橋横断」--ドローン医薬品配送、普及の鍵は「省人化」
日本航空(JAL)、KDDI、メディパルホールディングス、東京都デジタルサービス局は、2月8〜9日と16日の3日間に渡り、ドローンが隅田川上空を飛行して永代橋、中央大橋、佃大橋の3つの大橋を横断し、医薬品を配送する実証実験を実施。最終日となる16日には、実証実験を報道に向けて公開した。
本実証実験は、「東京都におけるドローン物流プラットフォーム社会実装プロジェクト」に採択された3件のうちの1つ。KDDIとJR東日本が中心となった竹芝でのフードデリバリー、ANAとセブンイレブンが中心となった日の出町でのコンビニ商品配送に続き、JALとKDDIが中心となって取り組んだ。
目的は、2022年度下期に法改正が見込まれる「レベル4(有人地帯における目視外飛行)」の解禁を見据えた、ドローンによる医薬品輸送ビジネスモデルの確立だ。医薬などの卸売業を営むメディセオと、東京都中央区にある聖路加病院がユーザーという立場で協力した。【1日5回の医薬品緊急配送、ドローンでの代替を目指す】
聖路加病院 薬剤部部長を務める後藤一美氏は、「1日4〜5回ほど、緊急配送が発生している」と明かす。配送物は、高額かつ緊急性が高く、常時使わない医薬品も多く、1回の投与量によっても必要量が変動するものもあるという。院内で薬剤を保管するスペースも限られているなか、即時オンデマンド配送へのニーズは高いという。本実証のシナリオは、「緊急時における医薬品の即時オンデマンド輸送」とされたが、有時平時問わず、ドローンによる医薬品配送のビジネス化が求められていることがうかがえる。 本実証で使われた機体は、国産ドローンメーカーACSLの「PF2」という自動航行ドローン。JAL デジタルイノベーション本部 エアモビリティ創造部 マネージャーの田中秀治氏は、「医薬品のように少量多頻度配送に、うってつけの機体」と話す。出発地点のメディセオ新東京ビルから目的地の聖路加国際病院へ、隅田川テラス沿いを5m/sの速度で約2.0km飛行して、医薬品サンプル(模擬品)を配送した。
見どころの1つは、都内初となる「大橋の横断」だ。ドローンは、通行人がいる場合はホバリングして待機し、レベル2(補助者あり目視外)で飛行した。また、各橋に補助者を配置する、橋の両端に注意喚起の立て看板を設置するなど、安全管理につとめた。
実証には大勢の報道陣や関係者が集まり、ビルの向こうにドローンが現れるのを待ち構えた。橋でホバリングしている様子が遥か遠くに目視できたときには、現場はざわざわとどよめいていた。 ドローンは、隅田川上空を自動航行して、約8分後に目的地付近へ到着した。実証期間中には、通行人の通過を待ちながら飛行したため、片道最大14分かかったフライトもあったという。PF2の最大飛行時間は35分のため、バッテリー不足への対策として残量が一定値を切った場合は、2カ所の緊急着陸地点のいずれかへ降りるというシステムが組まれていた。 本実証での重要な検証項目の1つは、配送中の品質検証だ。2021年6月に公布された「ドローンによる医薬品配送に関するガイドライン」に沿って、温度管理、固定を行った。
【サービス普及の鍵は、運航の「省人化」】
本実証の最大の目的は、ドローンによる医薬品配送の「ビジネスモデルの検証」だったが、1日あたりのサービス提供時間を8時間と仮定した場合、10回は飛行できる見通しがたったという。平時でも1日5回ほどの緊急配送があることを考えると十分な回数だ。災害発生時などの緊急時には、さらに回数需要は高まるが、複数機を同時飛行させることで、配送回数は稼げる見通しとのこと。
サービス普及の鍵の1つは、「省人化」だ。本実証では、1機の飛行のために、補助者を合計26人配置したという。1フライトあたりのコスト削減が求められている。また、1人が同時に複数機体を運用できると、さらに“手を出しやすい”サービスになるだろう。4者は今後について、このように意欲を示した。
「2022年度の下期の航空法改正に向けて、実証の振り返りもしっかり行い、安心安全な運航体制の構築とビジネス性の検証をさらに進めたい。今回のように少量多頻度に適した機体のみならず、航続距離、重量などさまざまなニーズに対応した機体のポートフォリオや、例えばコロナのような社会情勢でも、オペレーションを維持できる体制を構築したい。まずは離島エリアから進める予定だ」(JAL 田中氏)
「今後は、複数のドローンが飛び交うなか、他社の機体も含めていかに衝突回避システムと運用を構築していくかも課題になってくる。JALさんとともに取り組みたい。また、2月15日に発表したドローン専用の通信モジュールの開発で通信の安定化を図り、衛星を活用した基地局の整備も進めたい。そして、機体メーカー各社とも協業し、あらゆる状況で使える機体を作り上げていきたい」(KDDI 事業創造本部ビジネス開発部 ドローン事業推進Gリーダー 博野雅文氏)
「複数機体を運用したコスト低減に期待している。また、医薬品を必ずお届けするためには、ドローン配送ができない場合に備えて、バックアップ体制を組む必要があると考えている」(メディセオ ロジスティクス本部長 若菜純氏)
「医療機関としては、安心安全な供給体制の構築を望むが、一方で病院としてもできるだけ近くで受け取れる体制を構築するなど、院内での医薬品の受け入れ体制も改善していきたいと思っている」(聖路加病院 後藤氏)コメント 人口集中地区である都内で、レベル4飛行(有人地帯における目視外飛行)を見据えた実証実験が行われ、2022年度を目途に法施行が予定されているレベル4飛行が現実味を帯びてきました。
今回の実験では、補助者を26人配置し、運行の「省人化」がサービス普及の鍵とされましたが、予定通り法施行され、レベル4飛行が可能になれば大幅なコスト削減が可能だと感じました。 また今回の実験を元に医療品の配送だけに限らず、食料や生活必需品の配送分野にも追い風になる事を期待したいです。 -
2022-01-31
ドローンで避難ルート見つけ出せ 神戸の埋め立て地、高校生の挑戦
高さ7メートルの空中でホバリング(停止飛行)する1機のドローン(小型無人機)。「ほら、見てください。この角度からは直接見えないけれど、こうすれば何が書いてあるかわかるでしょう」。兵庫県立東灘高校(神戸市東灘区深江浜町)の1年、剣持春さん(16)が示したタブレット端末の画面には、校舎壁面の「東灘高校」の文字が映し出されていた。ドローンに搭載されたカメラは、操縦者のいる位置からは見渡せない道路や建物の様子をとらえていた。「人が近づけない所まで行けるのが利点です」 同校では、生徒会や写真部、ボランティア同好会、新聞委員の生徒らがドローンの操縦に取り組んでいる。部活動や校内の行事の記録などに使っているが、災害時には生徒や教職員の安全確保に役立てる計画だ。これには学校の立地が関係している。 同校は埋め立て地にあり、対岸とつなぐ1本の橋が地震や津波が起きた場合の唯一の高台避難ルートだ。地区内には大小の工場や物流センター、大型商業施設、市場もあり、避難時の混雑は必至。橋が被災して使えなくなる可能性もある。被災状況を人が移動して短時間で確認するのは、危険を伴い非常に困難だが、ドローンだと可能だ。カメラで生徒の顔を確認するなど、点呼や安否確認にも役立つという。 ドローンが「見る」風景を手元のタブレット端末で確認しながら操縦するには技量が必要だが、生徒たちは物心ついたときからスマホやSNSが身近にあったデジタルネーティブ世代。操作のセンスが身についており、「離陸はアプリが行うので、慣れれば簡単」と口をそろえる。組み立てから操縦・分解をスイスイ行うボランティア同好会の2年、後田(ごうだ)裕太さん(17)は「ラジコンに比べ一つ一つの動きがスムーズ」と話す。 剣持さんや辻川美紗希さん(16)、三木彩花さん(16)=いずれも1年=は生徒会に属しながら、地域防災を担う「防災ジュニアリーダー」を務め、災害への備えにもドローンを使いたいと考えている。現在温めている計画は、平時の学校周辺や埋め立て地の様子を撮影し、避難経路の3D(立体)マップを作成することだ。ただ、避難時の使用も含め実現には操縦者の数が必要となる。「災害の発生は昼夜を問わず、僕らが常に学校にいるとは限らない。操縦スキルを一人でも多くの生徒に伝えたい」(剣持さん)操縦者が足りない現実 災害や防災の現場でドローンの効果は絶大だが、課題にも直面している。 2021年7月に静岡県熱海市で起きた土石流では、被災状況の調査に使われた。21年4月時点で全国724消防本部のうち383が火災調査や要救助者の探索などでドローンを導入しており、捜索時間の短縮や救助者の2次被害防止に役立つとして総務省消防庁もドローンの活用を推進している。しかしそこには、東灘高の生徒らも突き当たった「操縦者の育成」という大きな壁が立ちはだかる。 「消防隊員は超多忙。出動や訓練、それ以外の業務の合間を縫ってドローンの学校に通って操縦を練習するのは、隊員や消防本部、自治体にとってあまりにも負担が大きい」。高知市消防局などとドローンの運用や訓練方法の改善に取り組む大阪工業大の樫原茂准教授(インターネット工学)はこう説明する。操縦者を育成する統一的なマニュアルは確立されておらず、現状は各消防本部任せになっているという。 この課題の解決のため、まず取り組んだのは、個人のノウハウや捜索業務の整理だ。業務を細かく分類し、ドローンが捜索活動の中でいつどのように用いられるかを分析し、文章や図にまとめて人員配置を明確化した。 さらに訓練方法についても検討した。樫原准教授は「操縦者全員にあらゆる技能を習得させてどんな状況にも対応してもらおうというのは、マンパワーや時間・予算的にも非効率だ。沿岸部では津波、都市部では火災、山間部では山岳遭難と、立地により必要とする技能は変わるし、消防の規模も異なる。各消防本部がそれぞれの事情に応じた技能訓練を行う仕組みが必要だ」と指摘する。 すでに座学をオンライン化して消防局で受講できるようにするなど、試みは走り出しており、21年には大工大と同消防局、ドローン関連企業がマニュアル作成のための産官学連携の協定を締結した。樫原准教授は「ドローンを活用するという文化を消防局内や自治体に作れるかが、活用の鍵を握る」と話す。コメント 各分野で発展著しいドローンですが、企業のみならず高校生の間でもドローンを用いた活動が盛んに行われています。 子供の頃からデジタル機器に慣れ親しんでいる高校生、更には必修化となった小学校でのプログラミング教育を受けた子供たちがドローンに興味を持ち、早い段階で操縦技術を習得すれば、今抱えている「操縦者の育成」問題の解決に繋がり、今以上の急速な発展が見られるのではないでしょうか。 また、今では想像できないような方法や分野でドローンが活躍しているかもしれません。 今回紹介した災害や防災におけるドローンの活用だけではなく、空飛ぶ車、映像制作、農業などの分野でも高校生が活躍しています。 各分野で活躍する高校生を紹介した、以下の記事も併せてご覧ください。「空飛ぶ車」、高校生の希望乗せてふわりhttps://www.asahi.com/articles/ASQ1G6QGHQ1FPPZB007.html【高知県四万十町】高校生がドローンを使って制作した地域と学校の紹介動画が完成!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000067456.html長崎県内初 高校で「ドローンスクール」https://news.yahoo.co.jp/articles/0a09ad29438e2aa570d612435f2e5b555c2eb93e -
2021-12-29
ドローン 全国の消防本部に配備へ 災害時の被害状況を確認
地震や豪雨など災害の被害状況を迅速に確認し被災者の救出につなげるため、総務省は全国の消防本部に動画の撮影などが可能なドローンを配備する方針を固めました。購入費用の7割を交付税で措置する新たな仕組みを創設することにしています。各地の災害現場では、二次災害の危険があるような場所でも迅速に被害状況が確認でき、被災している人の救出につながることからドローンの活用が進んでいます。総務省によりますと、全国におよそ700ある消防本部のうちドローンを導入しているのは京都市や浜松市といった政令指定都市の消防本部など半数にとどまっているということです。総務省は予測が困難な豪雨などによる災害にも対応できる十分な備えが必要だとして、今後4年かけてすべての消防本部に動画の撮影機能などを備えたドローンを配備する方針を固めました。これまでのところ1機350万円程度のドローンの購入を想定し、消防本部が購入する費用の7割を交付税で措置する新たな仕組みを創設することにしていて、必要な経費を来年度予算案に盛り込む方向で詰めの調整を進めています。また配備が1機だけだと点検などで対応できない可能性もあるため、総務省では2機以上を配備するよう各消防本部に通知することにしています。【きっかけは熱海の土石流災害】今回の方針を固めたきっかけの一つは、ことし7月に発生した静岡県熱海市での土石流災害です。土石流が起きた日に浜松市消防局の「ドローン隊」が応援に入り、発災から20時間後の翌朝、明るくなってから現場の撮影を行いました。映像は東京の総理大臣官邸や総務省消防庁など関係機関にもリアルタイムで送られ、捜索方針の判断材料になったということです。「ドローン隊」を指揮した浜松市消防局の塚田大二郎消防司令は「どれくらいの人が被害にあっているか、何軒くらいの家が被害にあっているかを把握し、土砂の流れた方向などを専門家に解析してもらうことで捜索範囲がかなり絞られてくる。今まではふかん的に現場を把握する方法が限られていたので、今後ドローンをさまざまな用途に活用できると期待している」と話していました。【1機350万円程度想定 “操縦できる職員の確保”課題に】災害で活用されるドローンは動画を撮影できることや、防水機能を備えていることなどが必要になります。こうした機種は数百万円で販売されているため、総務省では平均で1機350万円程度を想定しています。また赤外線のセンサーがあれば熱を感知できるため山で遭難した人の発見や森林の火災などで燃え方が激しい場所の特定にもつながるということです。1機が800万円程度で、撮影した画像をもとに災害現場の地図を自動で作成できる機能のついたドローンもあり、総務省は今回の取り組みとは別に今後、各都道府県に配備する方針です。一方、課題もあります。ドローンは操縦に一定の技術が必要で、導入していても十分に活用できていないケースもあるということです。総務省は消防本部の職員を集めた研修を行うなど、操縦できる職員の確保も同時に進めていくことにしています。また、バッテリーが数十分しか持たない機種も多いということで、捜索活動などを長時間続けることが難しいという指摘もあります。コメント空の産業革命などで注目を集めているドローンですが、災害時の捜索にもドローンの活用が進められており、熱海の土石流災害をきっかけに、ついに消防本部にドローンを配備する方針が固められましたね。ちなみに2016年に起こった熊本地震でもドローンが活用されており、以前から地方自治体なとで「ドローンの災害対策活用」は進められていました。現在は700ある消防本部のうち、ドローンを導入しているのは半数にとどまっているということで、1日でも早く消防本部全体にドローンが配備されるのを待つばかりです。
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2021-12-29
2021年、年末年始休業のお知らせ(12月30日~1月5日)
弊社の2021年の年末年始休業は、12月30日~1月5日の予定です。休業期間中のお問い合わせについては、1月6日のご回答になりますので、ご了承ください何卒宜しくお願い致します。